月刊!大谷翔平【2年目9月】二刀流復活へ、夢をもう一度

二刀流復活へ、夢をもう一度

9月の終わりは野球ファンにとって複雑な季節だ。ポストシーズンが始まる興奮を覚えながら、あとひと月で野球のない冬がやってくる。戦前のある名選手はそんな冬をどう過ごすのか尋ねられたとき「ただ窓の外を眺めて、春が来るのを待ってるのさ」と答えたらしい。現代の野球ファンなら、スマホを片手に選手の契約更改やら移籍情報をチェックすることになるのだろう。

さて、大谷翔平にとってこの冬はどんな季節になるのだろうか。おそらく、一年目のオフとは打って変わって地道なリハビリが続くのだろう。考えてみれば、一年目のオフは大谷翔平にとって、あるいはシーズンよりも忙しないものだったかもしれない。トミー・ジョン手術を受け、帰国してからは立て続けにインタビューや授賞式に参加、あいかわらずくだらない熱愛スキャンダルが報じられ、それにマイク・ソーシアの解任や同僚ルイス・バルブエナの死もあった。まさに“狂想曲”といったところだろう、まあルーキーイヤーの活躍からすれば、それも致し方ないことなのかもしれないが。
2019年のオフは、たぶんそこまで大谷翔平に注目が集まることはないだろう。みんなラグビーW杯に夢中なのだ。それに、もし何かの記事で書き叩かれることがあっても(いや、「もし」じゃない。もう何本かそんな記事や解説者の発言があったことを私は見知っている)、そんなもの大したことじゃない。
2020年は大谷翔平にとって勝負の年になるはずだ。2020年に打者でも投手でも結果を残さなければ、おそらく「二刀流」の道は絶たれ、どちらかに専念することになるだろう。だからこの冬は、もくもくと次のシーズンへと準備を進めればいい。

でも私は、大谷翔平が世間を驚かせることが好きで、しかも不思議とそれを可能にしてしまう能力を持っていることを知っている。大谷翔平が大リーグに挑戦することを発表し、チームがエンジェルスに決まった当時、私はあるニュースサイトで働いていたため、世間が大谷翔平に対してどれほどの注目を持っているか、肌感覚で(あるいはグーグル・アナリティクスを通して)知っている。はっきり言って大谷の注目度は、そのときはまだ低かった。エンジェルスに入団が決まったとき、それから最初のキャンプで苦労していたとき、新しい挑戦をする人間に対しては往々にしてそうだが、世間の目は冷たかった。世間を振り向かせたのは、あのサイレント・トリートメントを受けてからだ(アメリカに受け入れられてから、手のひらを返す日本のあの感じ。ちょっとさみしく思う)。

大谷翔平には、もう一度夢を見させてもらいたい。まだ誰もやったことにない偉業に日本人もアメリカ人も、すべての野球ファンが目を奪われるような、そんな夢を。
私は、そんなことを考えながら2019年のオフを過ごそうと思う。もちろん、ラグビーW杯も忘れずにチェックしつつ。

動画…大谷翔平、19年のハイライト

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